| 第21回 | |
| eメールマーケティングを制するものがeコマースを制する
カードウェーブ00.10 |
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| 毎日がメールとの戦いだ。1日のメールが20を超すころから、「最近電話が鳴ら なくなったな」と思うはずだ。大企業の人はともかく、SOHOでは本当に実感がある。 これが30になり40になってくると、確信に変わってくる。50を超え、100を 超えはじめると、もう大変だ。なんで、メールの「処理」のために、早起きしなけれ ばならないのか? 初心者の頃は例えDMのメールでも嬉しいはずだ。そのメールがノ イズに変わっている! ここで必要なのがeメールマーケティングだ。今年当たりから、メールはeコマース の中でも最もホットなテーマになってきた。パソコンをベースにする限り「バナーは 死んだ」という説も登場。これに対しメールの威力は一層増加している。ただし、適 切な相手に適切な内容で出す限りだが。そこには、専門的なノウハウとマナーが必要 なのだ。 |
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| ●日本企業のメールノウハウの現状とは 日本ではメールに対してまだルールやマナーが確立していないようだ。次にあげるの は、筆者がここ3ヶ月の間に体験した実際の出来事だ。 1)大手モールで買い物をする。メールなど頼んだ覚えはないのに、テナントの店か らお知らせが送られてくる。文末には申し訳のように「このメールが不要な方は、こ こで手続きをしてください」などとURLが記載されている。だが、頼みもしないメー ルにたいして、なぜ受け手がわざわざ自分で手続きをしなくてはならないのか? 2)あるポータルサイトのショッピングコーナーで買い物。会員登録時にはメール不 要の手続きを済ませた。だがメールが届いた。いわく「あなたは、メール不要の手続 きをされていますが、このメールは、期間限定のお得なポイントのお知らせなので、 お送りします」とあった。お得なポイントかどうかはこちらが決めること。メール不 要の手続きの意味がまるでない。 3)ある百貨店サイト。トップページから会員番号やパスワードの入力を要求され る。だが会員になる意味をよくよく眺めると「特別なお知らせが届きます」とある。 何が特別なのかは不明だ。またいくらながめても、希望ジャンルを選ぶようなオプト インの選択肢は載っていない。 4)ある自動車メーカー系ショッピングサイト。メール不要の手続きをしたにもかか わらず、ある日メールが届く。内容は期間中に購入した人に対する「懸賞参加資格」 のお知らせであるから、メール不要のああなたにも、特別にお知らせするとのこと。 おまけに、宛先は数百人のメールアドレスが羅列してあった! 5)ある有名書店サイト。数週間前に頼んだ本が版元でも品切れであるという連絡 だ。言うに事欠いて、「キャンセルさせていただきます」との一方的な通告だ。かく も時間がかかったことや、キャンセルをすることへの気づかいも配慮もなし。この書 店はウェブでは老舗だがメール対応は本当に下手だ。情報システム部の発想をいまだ に克服できていない。 笑い話のようだが、オプトインメールのサービス提供で急成長中のあるベンチャー は、なぜかオプトアウトでプレスリリースを送ってくる。 これらの話は作り話ではない。その位日本ではメールのルールやマナーが存在して いない。ましてeメールマーケティングの基本をマスターしている人も少数なのだ。 もっとも日本だけではない。大体毎日届くメールの3分の1はアメリカから届くあ やしいメールだ。その昔インターネットで買い物が出来るようになったころ、嬉しく て買いまくった記憶がある。その店のいくつかはすでに倒産した。立つ鳥後を濁さず どころか、メール情報を叩き売って逃げてしまったようだ。「バイアグラを安く売り ます」「不老長寿の薬あります」「一獲千金のチャンス」といったものばかり。先日 などは、捨てても捨てても生き返って送られてくるゾンビみたいなメールが届いた。 2時間で百通は届いたが、なぜかパタっと止まった。 メールは両刃の剣である。毒にも薬にもなる。うまく使えばその効果はてきめん だ。だが専門のマーケティングを理解していないメールはノイズでしかない。客は2 度と戻ってこないのだ。まずはオプトイン、オプトアウト、スパムの概念を理解する ところからeメールマーケティングははじまる。 これらの言葉は大分浸透してきている。だが言葉を正しく理解している人は少ない ようだ。アマゾンの売り上げの3分の2はリピーターによるものだ。彼等が店に戻っ てくるきっかけは、「極めてフレンドリーであり、よく吟味されたeメールのお知ら せ」である、ということは周知の事実。これがオプトインメールである。次のような 定義がある。 1)消費者が自ら依頼、あるいは受け取ることを同意した特定商品に関する情報(例え ば靴下について) この内1から3まではオプトインメールだ。4と5はオプトアウト、6はスパムで ある。オプトインに関しては「自らの意思でこの情報を欲しい」と選択したテーマに 関するメールということになる。スパムの定義も明確で「頼みもしない情報を一方的 に送ってくる」あるいは「全く知らない送り主から一方的に送りつけられる」メール ということになる。オプトアウトはかなり曖昧だ。例えば、「今後メールによる情報 が欲しい」という入力欄があったとしよう。このチェックボックスにあらかじめ、チ ェックが入っていて、うっかり見のがしたような場合も実はオプトアウトと考えるべ きだろう。「受動的に選ぶ」という概念でもある。前掲の日本企業の事例は、そのほとんどがオプトアウトであり、日本の事 業者は結局はオプトインとオプトアウトの定義を認識していない、ということにな る。 フォレスター(インターネット市場に関する調査会社)によれば、2500億通のコマ ーシャルメールが2004年には出されるようになり(赤ん坊まで含めてもアメリカ人は 1人1日6通以上受け取る計算だ!)、10億ドルの市場効果を生み出すとのこと だ。この膨大な数の中にオプトアウトが混じれば混じる程、効果は低減することは明 らかなのだ。これがすなわち「パミッションマーケティング」(了解を求めて行うマ ーケティング)ということだ(ちなみに反対語はインタラプション・マーケティン グ:邪魔をするマーケティングということになる)。フォレスターの予測によれば、 「オプトインメールは野火のように広がる」とのこと。なぜならその効果は高く、コ ストは低く、かつ誰でも手軽に利用できるからだ。 なお当然のことながら、オプトインは新たなビジネスチャンスを創出する。フォレ スターの予測ではリストレンタルやeメールサービスのアウトソーシングのビジネス は50億ドルになるそうだ。 この秋から、続々eメールマーケティングの本が日本でも出版される予定だ。ちな みに今年アマゾンでベストセラーになった本の1つが、ジム・スターンが書いた 「e-mail Marketing」という本だ。英語で良ければアマゾンで今日頼めば、明後日に は届けてくれる。(ちなみに日本版はインプレスから筆者監訳で「eメールマ ーケティング」というタイトルで10月に出版される)。この本はなかなかすばらしい 本で、読んでおいて損はない。例えば日本のeコマース担当者は次のようなことを理 解し、かつ実践しているだろうか? ・オプトインを理解する なお米国流と並び、日本流のeメールマーケティングの書籍も同時期に出版される ようだ。日本と米国とどこが違うか、といえば、やはり携帯メールなのだ。 マーケティング的にみても、携帯メールの威力は驚異的だ。ウェブではどうアクセ スされるのを待たねばならないが、企業のマーケティング手段として考えれば、携帯 メールは文字通りのプッシュメディアだ。おまけに、タイミングを選べば、来店促進 ツールにもなる。GPSと組み合わせて地図情報を送り、来店を促進させる、といった 使い方が可能。これこそ本当の能動的なマーケティング手段に成りえるのだ。「米国 流」では携帯メールについての記述はなし。それも当然で、アメリカの一般大衆が持 っている携帯電話は不細工でごつい。およそ胸ポケットになどには入りそうもない代 物だ。おまけに着信しても料金は取られる!。携帯メールの利点は「いつでも、どこ でも」と「胸ポケットで肌身離さず」がポイントだ。これをマーケティングに活用し ない手はない。日本発のeメールマーケティング。これをアメリカ人に伝授するのも おもしろそうである。ちなみにiモードのメール広告のクリック率は24%だとかい う、調査結果が新聞に掲載されていた。今やパソコンベースのバナーでは1%にはる かに届かないのが実情だ。ちなみにアメリカのマーケッターは携帯等のポテンシャル をあまり重用視していないようで、「大したことないよ」という認識だそうだ。大体 指の大きい彼等はそもそも携帯メールという概念が嫌いなのだ。携帯メールとそのマ ーケティングに関しては、日本に圧倒的にビジネスチャンスがありそうだ。 なぜ、eメールがマーケティング手段として有効か、ジム・スターンの10のまと めを簡単に紹介しておこう。 ・素早い反応 ・効果は受け取る総メール数と反比例する つまり、今はオプトインメール扱いをしてくれていても、それがいついらなくなる かはわからない。しかもその可能性は時間とともに(メール総数が増えるにつれ)増 大するということなのだ。従って、1度もらったオプトインの承諾の有効期間は限定 的ということを理解せねばならない。 はっきり言って、友人・知人が趣味で発行するメールマガジンほど「迷惑」になる 可能性が高いものはないだろう。大体「いらない!」と断るのに躊躇するからだ。人 間関係の悪化をおもんばかるあまり、いらないものも断れないというのが実情だ。お まけに概してこの種のしろうとメールはメールの基本を理解せず、「牛のよだれ」の ような長ったらしいものである。いやがられないeメールを書くという視点からも、 あるいはメールマーケティングの効果をあげる、という視点からもメールの「名文」 の書き方はマスターしておいた方がよさそうだ。 1)始まる前に終わり方を示せ:これは鉄則だ。メールの文頭に、このメールを止める 方法を示すこと。大概の日本企業のメールは尻尾にこれを載せているが、頭に持って きた方がよい。 ・問題を解決する つまり、「○○が20%オフ」というタイトルよりも「○○を20%オフでゲットし よう」というのがサブジェクトの名文というわけだ。 |
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