店舗数が2万店にもなると、「売れる店」と「売れない店」の差も明確になる。そのポイントは次のようなことだろう。
ー店の性格やマーチャンダイジング面ではー
1)店のコンセプトや主義主張は明確か:単なる商品を並べただけの店は売れないことが多い。店の方針、主義主張、個性やコンセプトを明確にしているかがポイントだ。これは実店舗の場合と全く同じ条件である。
2)品揃えの方針は明確か:商品数で勝負するのか、名物や強みのある商品に絞り込んで勝負するのか、といった品揃え方針である。消費者に評判のよい中小電子商店のほとんどは後者のタイプである。
3)価格政策は明確か:価格ラインは一定であるか、納得性のある価格設定をしているか、といったことだ。必ずしも「割安安価格」で勝負する必要はない。価格比較が容易なネットでは、安さを強調をすれば、実店舗以上に消耗戦に陥ってしまう。
4)信用性・ブランド力をアップさせるような工夫をしているか:安心でき、信用のできる店だと思わせるような工夫をしているか、ということである。特に、中小企業の場合、店主の写真がトップページに登場したり(店主が顔を見せている位であるから、悪いことはしない店だと思わせる仕掛けである)、各種のマスコミで紹介された事例、表彰や受賞の実績、消費者の声の紹介等の工夫をしていることが多い。
ーインターネットらしさの点ではー
インターネットビジネスの最大の秘訣は「インターネットらしいこと」に尽きる。これをどう表現しているかの要素だ。
1)実店舗との違いを何で演出しているか:多くの中小電子商店は、e-mailを駆使して、「親切・丁寧・迅速・ハイタッチ」を演出。あたかも対面販売のような店を運営している。
2)5点セットの活用:「検索」「比較」「リコメンデーション」「レイティング」:(3つ星レストランのように評価の点をつけること)は売れるオンラインショップにおける4点セットだ。実店舗では難しいこれらの機能をうまく活用しているかがポイントだ。加えて「顧客の声」を画面に上手に取り込んでいる店も条件の1つ。顧客を店づくりに参加させてしまうような、視点である。
3)売るだけではない店:ただ商品を並べただけのオンラインショップは売れない。およそ実店舗では不可能な「分厚い情報の提供」や「コミュニティ機能」(顧客同士、顧客と店のコミュニケーション)が備わっているかどうかも、重要なポイントである。
ーページデザインや商品提示面ではー
1)ページ移動、ナビゲーションは容易か:いわば実店舗の「動線」に相当する要素だ。迷子になったり、行き止まりになったりする店には、顧客は2度と戻ってこない
2)トップページでのデザインは:トップページは店頭に相当する。ここで重要なのは「3秒ルール」ということだ。3秒で「この店は何の店か、ここで私はウェルカムなのか」ということを顧客に瞬時にわからせなければならない。売れない店は何分眺めてもよくわからないことが多い。このか他にもトップページの作り方は重要だ。ここを一目見れば、売れる店かそうでない店かは大体わかるものだ。多様な顧客のニーズの受け皿は容易されているか、内部への誘導機能は十分か、トップページで「店のにぎわい」は演出されているか、といったことである。
3)商品情報は十分か:購買時点で十分な情報が提供されていることこそ、オンラインショップの特徴の1つだ。そのメリットを活用しているか、がポイントである。
ー顧客とのコミュニケーション面ではー
1)双方向のメニューを用意しているか:投稿欄、意見欄の設置は必須項目の1つだ。
2)押し付けでないe-mail活用のノウハウはあるか:単なるDMのe-mailは最も嫌がられるものの1つ。顧客の了解を得た、情報提供の仕組みを具備しているかということである。
ー顧客サービス面ではー
顧客サービスは実店舗以上の水準が要求される。次のような点だ。
・決済方法や配送に関する選択肢は十分か
・わかりやすく、かつ利用しやすいヘルプメニュー、利用手引きを用意しているか
・返品、交換の方法を明示しているか
・初めての来店者にもわかりゃすい説明、ページ設計をしているか
●売れない店とは
逆に売れない店とは、これまで述べたことの逆を考えればよい。最近は大企業が手がける大型店が増えてきたが、必ずしも「売れる店」ばかりではない。その欠点は次のようなものだ。
・利用者を理由もなく限定する:会員制や会費制を取る理由が不明確な店。
・会員番号、パスワードをむやみに要求する店:会員メリットが具体的にないのに、むやみに入力を要求する店が目立つ。
・機能は満点だが個性のない店:アメリカ伝来の最先端の機能やサービスは満載だが、肝心の商品や店の主張のない店はまず売れない。
・ひとりよがりの店:大企業ショップに多い。「全く新しいスタイルの提案」であるとか「美しい時代への提案」などと書いてあるが、どこが新しいのか、美しいのか具体的でない店だ。
・感度の悪い店:スピーディな対応はオンラインショップの基本だ。問い合わせに対する返答が3日後になるような店はまず売れない。
以上の点を再チェックしてみる必要がある。
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