| こりゃ、ヘンだ!ホームページ講座 ー第2回「ジェネラルの罠」ー |
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| ■この不定期連載のタイトルは「こりゃ、だめだ!ホームページ講座」なのだけれど、早くも、苦情が殺到。「だめだ!とは何だ」ということである。個人的には「だめなものはダメ」と思うんだけど。そこで早くもタイトル変更。「こりゃ、ヘンだ!ホームページ講座」ということにします。まあ「だめだ」も「ヘンだ」も似たようなものではあるが。 |
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| さて今回のテーマは「ジェネラルのワナ」である。ネットのオキテはスペシャルイズスマートであるから、ジェネラルで存在感を発揮するのは容易なことではない。日本のeコマースの歴史はそのまま「ジェネラル」との戦いの歴史である。ネットでは「ジェネラル」より「スペシャル」がエライということを、トップの多くはまだ理解していないようだ。 ●原っぱに立て看 日本のeコマースの歴史は一方でヘタクソなモールの歴史である。これこそ「ジェネラル」コンセプトの象徴だ。大体皆昔のことを忘れてしまうが、ワタシのようなやじ馬はしっかり覚えているし、おまけに95〜6年当時のプレゼン資料が残っているのだ。先日見直してみたら、当時の「先端ビジネスモデル」はモールのオンパレードであった。当時流行っていたのは、きれいな「原っぱ」のようなところに「立て看」を立てる方式だ。これは確か印刷会社か何かがやっていて、「この指とまれ」で集った企業名が原っぱに並んでいた。もっともアメリカでも似たようなもので、当時もてはやされたパスファインダーのドリームモールも、同じような旗形式。こちらはまだテナントを絞っていて、一応それなりのターゲット設定をしていたようだ。 もう1つの方式はきれいな建物に、商品分類の窓を付ける方式。ファッション、フードなどと書かれた小窓をクリックすると、内部に入っていける。当時はこれでも感心したものである。いずれにせよ、いかにきれいな原っぱや建物を作ったにせよ、コンセプトはしょせん雑居ビルだ。これなどは「ただ始めただけ」という意味しかなかったと思う。もっとも形は違うにせよ、この原っぱに「この指とまれ」方式はオールドエコノミーに属する企業ではまだ神通力があるようで、例えば某新聞はおよそ購買意欲というものが全く沸かないヘンなモールを作っている。新聞社の人って色々難しいこと言うけれど、体質はかなりコンサバだからネ。まあこの程度の発想ということでしょう。
次いで96〜97年頃、当時の通産省の実証実験に合わせて相次いで登場したのが、Vモールであるとか、J-モール、Pモールといったわけのわからないモール。もちろんVはバーチャルの略である。これは大体クレジットカード会社であるとか、関連のシンクタンクであるとか、およそ「センス」とは無縁の人たちが運営していて、テーマは「安全な決済方法の確立」である。だが決済の前にいかに魅力的な業態コンセプトを確立するかのノウハウが根本的に欠如していて、ほとんどは死に絶えた。大体Vモールなどというネーミング自体がまさにヘンである。バーチャルであることは消費者にとっては何の意味もないことだからだ。うれしいのは「我が社もバーチャルモールに参入した」と自己満足にひたったトップ位であった。これは実に税金の無駄だったネ。 ジェネラルコンセプトは98〜99年頃になってもまだ存在感を示していた。この頃目立ったのは、大企業の展開するeコマースプロジェクトだ。代表例はトヨタのgazooみたいなもの。当時「なぜトヨタのサイトでミソや米を買わなくてはならないのか?」と思ったものである。本業ジャンル、あるいはその関連ジャンルに特化すればよいものを、なぜかコンセプトを「ジェネラル」に広げたがる。大体ワタシならトヨタのサイトでファッションを購入するなどという勇気は、今でもないな〜。 松下も家電製品以外にプラダのバッグなんぞを売っていたし、セブンドリームもここにきて商品ラインを絞っているとはいえ、ヘンなアクセサリーやブランドものを売っている。大体コンビニにブランド商品を客が期待するかどうかの自己認識が甘いというわけだ。 これらの大企業事例は一言でいえば「自己過信のワナ」に陥っているということだ。「我が社は超大企業だから、当然客は様々なことを期待する」などと思っているようだが、消費者はそれほどバカではない。「マザーカンパニーのアイデンティティ」の範囲しか求めないのだ。これは提案したコンサルティングファームに騙されたという意味もややありそうだ。 こうした動きとは別に登場したのが楽天だが、千店位までの楽天は本当におもしろくなかった。「弱者連合」の様相を呈し、商品力もイマイチ。これが全く新たな価値を生みだしたのは4千店位になってからだろう。ここにきて値上げ問題等が浮上したが、個人的にはこれは当然の動きだとは思う。大体楽天の機能をトコトン使い倒すど根性の大阪商人みたいなテナントが増えている。彼らにとっては、新たなな可能性を開く場だ。一部キュリオシティなどは、楽天撤退企業がどっと「我が社に押し寄せる」などと言っていたようだが、見込み違いもいいところ。大体痩せても枯れても「総合商社」のプロジェクトなんだから人様のおこぼれを期待してはいけません。個人的には楽天を徹底的に使いこなす「ど根性商人」のバイタリティは好きですネ。 いずれにせよ、モールに関しては楽天VS.その他の構図は明確で、その差はとんでもなくついてしまった。ネットでは「何でもあるは何もない」と同義語だが、こと楽天に関しては「何でもあるは本当に何でもある」だからだ。その他のジェネラルモールは出処進退を決めねばならない、というところだろう。 ●ジェネラルとは何なのか? かくも成功例が少ない「ジェネラル」になぜまだ期待が集まるのか。根本的に考え直した方がよさそうだ。ネットの成功方程式は「集中と深耕」である。これがリアルの世界でれば「総合」で生き残るのは上位3社位。だがネットではほぼ1社しか存在できない。結局は「我が社の得意分野とは何か」「我が社の資源とは何か」の自問自答が済まされていないということだろう。ネットでは「総合」「百貨」の存在価値は極めて少数の例外を除いては、ないに等しいということなのだ。日本企業はまだ「総合」に過大な期待感をもっているということなのだろう。 ●「こりゃ、ヘンだ!ホームページ大賞」 今回の「こりゃ、ヘンだ!ホームページ大賞」はかのみずほグループの展開するエムタウンに捧げる。金融ポータルに特化すればよいものを、なぜかヘンなショッピング部門やオークション部門を展開。全く機能していない。オークションに至っては、「今すぐクリック」というところを押したら「提携先の都合で撤退します」だって。大体オークションはモール以上の「1強他弱」構造なんだから、真似するだけむだだということだ。正直に「人気がないので止めます」と書けばいいのに、提携先の都合にするところが「銀行体質」なのかしらん。とにかくこれは「自己過信のワナ」「ジェネラルのワナ」「アライアンスのワナ」のてんこ盛りの構図が見え隠れする好例である。大体銀行関係が運営するショッピングタウンで買い物をしたいと思う消費者がどの位いるのか、そもそもの自己認識がヘンである。 |
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