| こりゃ、ヘンだ!ホームページ講座 ー第5回「整理整頓が下手な人」ー |
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| ■日本の家庭の「生活財」は1200点はあるという調査結果を読んだことがある。欧米はせいぜい600〜700点位だそうだから、いかにモノが溢れているかということだ。自ずとこれは「台所の景観」に端的に現れる。こちらには鍋、あそこにはフキン、ここには調理器具と脈絡なくモノが存在。多くの家庭のキッチンは「混沌」「雑然」がキーワードだ。子供部屋の整理整頓をやかましく言うお母さんたちも、自分の城の「整理整頓」については、かなりアバウトである。 これは子供の情操教育のみならず、お父さんの「クリエイティビティ」にもマイナスの影響を暗に及ぼしているのではないか、と前々から密かに思っている。「混沌」「雑然」を不思議に思わない、それを意識しない、ということはウェブで最も大事な「情報デザイン」の能力を低下させている、というのが今回の仮説である。 |
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| ●情報デザインとは
情報デザインについては、平凡社新書から「情報デザイン入門」(渡辺保史著)というわかりやすい本が出ているし、専門家も沢山いる。理論はおまかせするとして、ウェブを見ているといつも感じる「居心地の悪さ」がそのまま「情報デザインの悪さ」なのだ。乱暴にまとめるときっと怒られるだろうが、それは「情報にまとまりをつける」、「情報を編集する」ということで、ことウェブに関しては、それは単なるページ上の2次元の話だけではなく、ウェブページ全体の3次元の世界で「情報を空間的にレイアイトする」という作業そのものである。ここで思いだすのがウェブユーザビリティの話だが、これはまた別の機会に取り上げる。空間まで言及すると話が広がるので、ここではトップページだけの情報デザインを例に上げてみよう。 ちなみに前書によると情報を構造化する手法とは「カテゴリー」「時間」「位置」「アルファベット、または50音順」「連続量」の5つしかないそうだ。連続量とは、高低、大小、重要度などによって整理するということである。 情報デザインの巧拙はオンライン書店が一番わかりやすい。Amazon.comとバーンズ&ノーブルでは、格段にアマゾンの方がつかいやすいし、bn.comの方は、検索で選ぶ人以外は、トップページで提案される情報のくくりから内部に入る気がしない。なぜそのメニューがそこにあるのかがよくわからない。 日本ではアマゾン、bk1対他書店の差は大きいし、紀伊国屋などは最近むやみにトッップページの文字量が増えたが、整理されていない分、利用者を疲れさせているだけだ。 同様にSIPSを名乗る、ウェブデザイン会社、コンサルティングファームもやはり自己矛盾のワナに陥っている。例えば某社は「特集」「スペシャルニュース」「新着情報」と並ぶが、それぞれの違いが明確でない。また「キャンペーン」「お知らせ」「ニュース」がただ羅列されているような事例もある。なんだか整理整頓の下手な人の机の上を覗いたようで、見るものを当惑させてしまう。 ●情報デザインが下手な理由 情報デザインがうまくいかない理由には2つあって、1つは「社内事情」あるいは「事業戦略上」載せるべきものが次々に増えていって、それを仕方なく増やしていったというケース。もう1つは、文字通り情報の整理編集能力が低いという理由だ。情報デザインの巧拙は、空間上のレイアウト、内部のコンテンツとタイトルとの整合性、コーナーごとの差異等で利用者に見透かされてしまうが、やはりワーディングも情報デザイン能力そのもの反映だろう。コマースサイトでは商品カテゲゴリーの巧拙で、売れる店かどうかは判断できるし、ついでに「顧客志向」「企業カルチャー」のレベルまで見透かされてしまう。ついでに理由の3番目をあえてあげるとすれば、日本的風土「キッチンの景観」という原体験なのだ。 ●こりゃ、ヘンだホームページ大賞 さて今回の「こりゃヘンだ、ホームページ大賞」は書店のJ-Bookに捧げる。書籍、CD、DVDと商品ラインの拡大が背景にあったことはわかるが、それぞれが同列に扱われていることが逆に書店としてのトップページのパワーを削減させている。それぞれのコーナーは一応同一の編集規準があるようだが、おすすめとオススメが2度出てきたり、情報の編集が悪い。「好評発売中」と書くならその規準をクリックせずとも明記すべきだし、フェアコーナー、フェアのご案内という言葉が2種類出てきたりしている。一目で意味のわからない言葉が多く、初めて利用する人は「雑誌でget」では何のことかわからないだろう。要するにクリック&モルタルの書店にしては、「店内レイアウト」「書棚」の編集がイマイチ冴えない。個別書籍頁の情報量も他社比格段に少ない。 オンライン書店業界はたかだか150億市場だ。上位数社でこの数字は満杯のはずである。その他企業の戦略は専門書店に特化する、DVD、CD含めた「総合メディア業」を展開するということだ。下位企業の戦略として「総合メディア化」が奏功するかは疑問だが、そのためには、基盤となる「書店」のレベルアップは不可欠のはずなのだが。 |
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