日本のEC業界お笑いの構図


●ECのプロジェクトを手伝うと、金は呼びつけられて手形で支払われることがしばしば。江戸時代の呉服屋じゃあるまいし。こういうケースは印刷業界、総合家電メーカー等に多い。口ではECだが、体はEC以前。これって自己矛盾じゃないの?
〔尚、和装業界はいまだに210日手形、しかも最近は360日手形!だとのこと。織屋3代目氏よりご指摘のメールを頂きました。従って「江戸時代」は不要でしょう)


●日本を代表するという「自称」インターネット有識者を集めた某メディア系メーリングリスト。その割にはメーリングリストのルールもわきまえず。1対1で口角泡を飛ばして喧嘩してる。ルールは1対nなのにネ。他の参加者にとってはただの迷惑メール。そういえばここでは「迷惑メール」の議論もしてたヨ。


●某官庁ECプロジェクト。暗に報告書は予算に応じた厚みを求められる。「お宅は3億だから1メートル」とか言われる。ちりがみ交換じゃあるまいし。お役人に嫌みを言ったら、「自分たちは変わりたいと思っているのだけれど、会計検査院が頭が古くて」と人のせいにする。


●親会社はMt.Fuji系の最大手プロバイダー。社内のシステムがちょっとヘン。原稿1本書くのに、やれ見積もり出せだのとオオゴトだ。おまけに書き終わったら納品書を付けろだの、検収がどうしただの、出入りの水道屋みたいだネ。しかも支払いは2ヶ月後だって。手形でくれないだけありがたいと思わなくちゃ。社内システムがIT時代に調整されてませんネ。これでIT業界のリーダーだとか自負してるんだから、おかしい。もっともたった4万円の原稿料払うのに、アカウント立てるのに必要だから法人の登記簿謄本を提出せよ、と言ってきた印刷会社もありました。これをヘンだと思わない社員もヘンだ。


●金融サービスの人にはEコマースは向かないようだ。最近オープンしたMファイナンシャルグループのMタウンのECコーナー。どうみても冗談でやっているとしか思えない。ECのイの字も理解していないようだ。金融ポータルに徹すればよいのにネ。


●新聞社の人は難しいことを言う割には、自社サイトのECはかなりへたくそ。全国紙Y新聞もなぜかヘンな産直コーナーを展開。同じくM新聞のMモールはあまりの稚拙さに30分は笑えるよ。何のために新聞社がモールを開くのでしょうネ。


●コンビニEC不振の理由。推察するにその1:そもそも情報システム産業で小売業でない。商品カットはうまいが、ライフスタイル提案でアソートなどと言われると手も足も出ない。理由その2:自己過信のワナ。私たちはコンビニからのオニギリやサンドイッチの提案はウエルカムだが、「ブランドものの財布」や「高級アクセサリー」などは誰も期待していない。この辺の意識差が目立ってしまう


●官庁の研究会の「イイン」とかにならされるが、ほとんどの場合、プロセスとアウトプットはアナログの極致。これでもITがテーマなんだから笑っちゃう。報告書さえウェブで公開しないで、紙切れの山を増産している。それでいて、「研究成果をいかに一般国民に周知せしめるか」なんてことを検討してたヨ。e-Japanもこの程度のレベルばっかり。


●○天に対する評価が最近真っ二つ。否定派は、店が4千にもなると、どうやって店を見つけるのか、使いにくいしテナントメリットもないぞ、という意見。外資系コンサルティング会社の理工系出身オジサンコンサルタントに多い意見だ。もう1派は、単純に店が4千にもなると、何でもあって楽しいぞ、という意見。ワタクシはこちらに賛成。テナントが千店位まではたかがモールと馬鹿にしていたが、4千にもなると何でもゲットできて楽しいヨ。要はテナントサイドからモノを見るか、ユーザーサイドから見るかの違いでしょう。大体名前ある企業の人で、社内への(ECを一応やっているという)excuseのために○天に入居したりしているが、そもそもそれが間違いなの。


●毎日はメールとの戦いだ。何でメール対応で早起きしなければならないのか我ながら解せない。そこへ届くオプトアウトメールの数々。オプトインメールのビジネスをしている癖に、オプトアウトでプレスリリースを送ってくる某ベンチャーさん。これって何かの冗談なのでしょうか?


●商社のBtoCは総崩れ。大体小売業の基本を理解していない。某社の家具サイト。トップページはすべて英語のみ。日本の店じゃないんだ、と思って客は皆帰ってしまう。それに社内に知恵がないことはよくわかるが、コンサルティング会社のハシゴをしても、だめヨ。まずは社内で人材を育成しましょう。


●猫も杓子もコンビニECと騒ぎ始めた。確かに日本的ECの基盤となるとは思うけど、マルチメディア端末なんか、主役にはならないと思うけど。おまけにブランド力不足だ。コンビニブランドで気の利いたファッションなんか売れませんね。大体セブンドリームなんて新型のパチンコ台みたいな名前ではないか、という意見あり(ワタシではありません)。


●ここにきてEコマースサイトのレベルが極端に二分し始めた。レベルの高いところは米国のトップ企業にも負けない位。低いところは一目見て売れない理由がわかる。分からないのは本人たちだけ。共通点は「基本のキ」が出来ていない。すぐに人に頼る「他力本願」。「自分での利用体験が希薄」の3点セット


●書籍コンテンツはいまだ苦戦だ。新聞を読むと「書籍流通の形を激変させる」などと書いてある。だが某サイトで「海外翻訳」部門を覗くと、中身はマキャベリの「君主論」1冊のみ。これをダウンロードして誰が読むのでしょうか?


●鳴り物入りで登場したコンビニサイトだが、疑問が残る。大体「大人の男」向けみたいなコンセプトが混じっていたがどうみたって合わない。DVD等の売り方も疑問だ。情報提供の形、動線も使いにくい。ネットには立派なDVD専門店が出てきたが、明らかに見劣りする。在庫の有無、届け方情報より大事なことがありそうな気がするが・・。アライアンスの弱点が見え隠れ。


●通信傍受法よりひと足先に、企業内ログチェックが進行中。休日に出勤しエッチ画像をダウンロードして、首になった人もいるから要注意。総務部の新たな仕事にメールチェックが加わった模様。


●女性向けポータルが激増中。頑張ってもらいたいとは思うが、皆e-ウーマンみたいなネーミングで区別が出来ない。ブランディングで失敗している。おまけに、キャリアウーマンとキャピキャピOL、普通の主婦との対立の構図が見え隠れ。もっと互いに仲良くすればいいのにネ。村社会みたいだ。


●同じく女性用サイト。なぜか紙メディアのマスコミはこのテーマが好きらしい。続々取材に訪れる女性記者に「利用している?」とたずねると、皆首を横に振る。もっといい情報源を持っているからだって。このあたりが不振の理由でしょう。


●e-businessの言い出しっぺの某外資系大企業。自らの直販ショップは結構shabbyで不親切。パソコン直販では「皆様への製品紹介を目的としております。 在庫等を確保し、常に販売できる体制を整えているわけではありません」といきなりの先制パンチで、「買うな」と言わんばかり。メーカー直販が難しいことはわかるが、ここは結構笑える。まずカイより始めよですネ。今のところはe-businessならぬbad-businessみたいヨ。


●同じく某外資系企業。手がけたサイトがいずれも不評で、クライアントサイドでは「インターネットから撤退するらしい」とのうわさが飛び交っていた。システムはあるが、マーケティングとクリエイティブ能力がないサイトづくりの典型だ。


●銀行業界の横並び体質は定評のあるところだが、セミナー企画もまるで横並び。某新聞社セミナー「中小・中堅企業のインターネットビジネス」セミナーが好評なのを聞きつけ、銀行系セミナー企画部門6社から同じテーマで依頼がきた。企画位自分の頭で考えましょう。(後日談:依頼を断ったら、同じ内容を別の講師に持っていて、さらに断られたらしい。これってルール違反だと思うけど)


●百貨店がECに本腰を入れ始めるのですって。もっとも中小電子商店はワンマン体制で年商2〜3億。かたや組織をあげて数千万。百貨店は「自己否定」から始めないと、ECなんか出来ないと思うけどネ。嘘っぽい対面販売、貸場業からの脱却の手段がECなのに。


●メールトラブル続出中。花王のミスが新聞種になっていたが、報道されないケースは山ほどある。大体某大マスコミだってウィルス付きメールを送っちゃったんだから。


●世界のCEOのオンライン化状況を調べた調査結果を発見した。予想どおりといおうか、日本のCEOは仕事での利用率は負けないが 、「ウェブに慣れ親しんでいる」「オンラインショッピングに利用」ではダントツで最下位。体で理解していないCEOに「ECを推進しろ」と言われてもネ。大体すごろくのアガリみたいなトップや、ドブ板営業で偉くなった トップに、「脱常識発想」の目立つインターネットカルチャーは理解不能のように思えるが。まあ大きなお世話でしょうけど。


●e-コマースとリッチメディア〔動画、音声、CG等)とは相性が悪いことは過去5年で検証された。3次元仮想空間によるモールなどは皆壊滅状態。技術者は技術が未成熟、ユーザー環境が悪いせいにするが、そうではないだろう。e-コマースサイトの成功要件はスティッキーな店を作ることだ。1度見れば(聴けば)飽きるリッチメディアはステッィキーな要素になりえない。ネットでの情報の本質は言葉(文字)だということだろう。とはいえ、リッチメディア志向、マルチメディア端末志向、拠点活用志向、アライアンス志向、ジェネラル志向の失敗5条件てんこ盛りの大企業サイトも増えてきた・・。


●ビジネスモデルの終焉が進行中。目下の負け組は「広告モデル」「ネット専業小売モデル」。加えて「コミュニティサイトの集客力をeコマースに引っ張る」モデルも成果なし。考えてみれば当たり前。コミュニティに関心がある人を、モノ売りに引っ張るのは至難のワザ。サイトの作り方も違う。大体2チャネルでモノが売れるか考えてみればいいじゃない!


●インターネット大賞、ウェブアウォードの類が増加中。審査をしてみると、ほとんどが常連の応募だ。ミスコンみたいな現象が増加中。そうそう審査員は甘くないヨ


●日本の小規模電子ショップのレベルの底上げはすごい。だがノウハウの共有が進みすぎて、どの店も似たり寄ったりになってきた。トップページには必ず、店のオヤジさん、オネエさんの顔が登場。まあ通販協会のオンラインマークよりは(あれはデザインが相当ダサイ)店主の顔の方がクレディビリティの保証になるとは思いますが。


1度賞を貰うと向上心が失われるケースが目立つ。成功例として有名なK書店。awardを貰った後進歩の後が見えず。注文すれば商品はばらばら届き、アマゾンのように入手方法を選択することもできず。注文画面は絶えず検索と連動しており、書評や新聞の書籍広告を切り抜いて注文するような人にとっては限りなく使いにくい。ここは品切れだった本の注文のキャンセルを忘れたころに一方的にそっけないメールで通知してくる。いかにも情報システム部の発想だ。それに何十回買ってもおまけ1つくれないし。その点アマゾンはいつも可愛いオリジナルのポストイットやシオリをくれるヨ。


●ウェブショップのご意見番格として「女性だけのメーリングリスト」などが注目を浴びている。リアルの世界では「女性だけの・・」はすっかりすたれているのにネ。バーチャルワールドはまだ1周遅れの感じ。マーケティングの世界の大原則は「性より個性」なんですけど。


●ウェブ上のパクリショップが出現している。ページデザインはあたかもミラーサイトのよう。店名は1字違い。おまけにパクリ店の方はバナーをがんがん出していた。真似をするには、金も時間も知恵も必要だろうに、なぜそのエネルギーをまともな商売に向けないのか疑問だ。


●某省のモールプロジェクトの報告会。モール実績はトンとダメだが、マーケティング情報チャネル、コミュニケーションチャネルとして有用だと無理やり結論づけた。物が売れないのに情報源として重要なショッピングセンターなんて存在しません。


●結局、大企業、役所、代理店、シンクタンク、東京・・・なんてところから目を離さないとECの本質は見えません。ここは「お笑いEC業界」のネタの宝庫。本当におもしろいECは、地方、中小企業、農業、オバサン・・・・てなところで起こっているのにネ。


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